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<仙石線>新市街の核「新駅誕生」膨らむ期待

石巻あゆみ野駅に面した新蛇田南地区では、急ピッチで造成作業が進む

 東日本大震災で被災した宮城県石巻市で26日にJR仙石線に開業する新駅「石巻あゆみ野駅」は、被災者が移り住む新市街地に隣接する。新たな街づくりの核となることが期待される。近くの石巻西高への通学の便などが向上し、地域では歓迎ムードが高まっている。
 石巻駅近くに住む石巻西高2年の阿部友紀乃さん(17)は、陸前赤井(宮城県東松島市)−蛇田(石巻市)間に誕生する新駅に期待を寄せる。「高校は蛇田、陸前赤井両駅から中途半端な位置にある。これまでは自宅から約30分かけて自転車で通学していた。今後は電車で通学できる」
 雨天時などは母から車で学校へ送ってもらっていたという。「電車通学になれば、仕事をしている母の負担も減る」と喜ぶ。
 あゆみ野駅の周辺には、被災者の集団移転地である新蛇田南地区が広がる。ことし2月に災害公営住宅への入居、3月に一戸建て住宅用地の供給が始まった。新築移転する県石巻合同庁舎も2018年度に使用開始となる予定。隣接する集団移転地「新蛇田地区」と合わせ、18年3月までに5300人の居住が見込まれ、市の新たな拠点となる。
 新蛇田地区の災害公営住宅に暮らす樋口敏雄さん(67)は「駅が近くなって電車で出掛けるのが楽になったと、近所の人と喜んでいる。石巻駅前にできる市立病院にも渋滞を気にせず行ける。今後は駅と地区を結ぶバスなどを整備してほしい」と話した。
 ミヤコーバスは新年度に、あゆみ野駅を既存のバス路線に編入する計画。石巻市は同駅をJR石巻駅などに次ぐ交通結節点と位置付け、公共交通網の再編事業に取り組んでいる。
 東松島市は、新駅に隣接する柳ノ目地区にパーク・アンド・ライド駐車場の整備を検討する。車から仙石線に乗り継いでもらい、慢性化している国道45号渋滞緩和につなげる狙い。
 課題もある。あゆみ野駅の北側が発展する一方で、南側の青葉西地区は耕作を放棄した水田などが広がる。現在は市街化調整区域で、地権者は宅地開発が可能な市街化区域への編入を市に要望。今後、どんな地域を形成するのか、市と住民らが検討を進める。


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2016年03月25日金曜日


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