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<門脇小保存>「一部」の規模「方向性早く」

 東日本大震災の津波と火災で被災した宮城県石巻市門脇小校舎について、亀山紘市長が震災遺構として一部保存すると表明したのを受け、保存と解体を求めていた住民双方から今後の注文、要望の声が上がった。
 一貫して校舎の解体を求めてきた住民組織「新門脇地区復興街づくり協議会」の浅野清一会長(68)は「われわれの訴えが届かなかったことは非常に残念だが、市は隣接地の南浜地区にできる復興祈念公園への移転も視野に入れると聞いている。その方向であれば望ましい」と期待する。
 亀山市長は記者会見で、一部保存はコストに加え、解体を求める住民への配慮だと説明した。さらに校舎を植栽で囲み、見えにくくすることも検討する。
 門脇小周辺では、土地区画整理事業による住宅地の整備が着々と進む。浅野会長は「一部保存がどれほどの規模になるか想像できない。早く市と話し合いを始め、方向性を見いだしたい」と語った。
 門脇小卒業生のパート榊美紗子さん(27)は「保存が決まってうれしい。これでいつでも校舎を見られる」と話す。
 震災の津波で、門脇小校舎前の自宅で一緒に暮らしていた母と祖母が犠牲になり、父が行方不明になった。榊さんにとって、校舎は家族を思い出し、心を落ち着かせられる場所だ。
 語り部も務める榊さんは「校舎を見た人が防災について考えることが大切だ。できれば真ん中の部分を3階まで残し、元の形が想像できるようにしてほしい」と要望する。


2016年03月27日日曜日

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