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<避難解除>自前のサケ稚魚放流 再生託す

鈴木さん(左奥)に教わりながら、稚魚を木戸川に放す子どもたち

 東京電力福島第1原発事故に伴う避難指示が昨年解除された福島県楢葉町の木戸川で26日、地元漁協が原発事故後、初めてふ化させたサケの稚魚を放流した。関係者は成長して帰ってくる稚魚に「サケの川」の復活と町の再生を託した。
 木戸川漁協は東日本大震災の津波でふ化施設などが損壊し、原発事故で避難を余儀なくされた。昨秋、5年ぶりにサケ漁を復活させ、8443匹を捕獲。137万匹の稚魚を育てた。
 26日、漁協関係者や子どもたちが小さなバケツから、体長5センチほどの5000匹を川に放した。今月中に全てを放流する。
 木戸川には震災前、毎年7万〜12万匹が遡上(そじょう)し漁協は1200万〜1500万匹を放した。ことし放流できるのは10分の1で、4、5年後に木戸川に戻るのは7000〜1万匹程度の見込みだ。
 2014年と15年の春は、他の漁協から譲り受けた稚魚1万匹を放流した。漁協のふ化場長鈴木謙太郎さん(34)は「5年は長く、ようやくここまで来た。数年は遡上が非常に少ない状態が続くが、一歩ずつ前に進みたい」と言う。
 楢葉町は避難解除から半年の今月4日現在、帰町者が6.2%の459人にとどまる。漁協の松本秀夫組合長(68)は「4年後には多くの町民が戻り、素晴らしい町になって、今回放したサケが木戸川に帰ってくるのを迎えたい」と話した。


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2016年03月27日日曜日

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