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<災害FM>桑田佳祐さん 閉局前に熱唱

ライブを終え町民から拍手を送られる桑田さん(右から2人目)ら=27日午前0時ごろ、宮城県女川町(TEPPEI提供)

 東日本大震災で甚大な被害を受けた宮城県女川町の臨時災害放送局「女川さいがいFM」が、29日に放送を終了する。閉局を前に人気バンド「サザンオールスターズ」の桑田佳祐さんらが26日夜、町内でラジオ番組の生放送に臨んだ。町民らを前にアコースティックライブを披露し、復興の歩みを伝えた放送局の最後に花を添えた。

◎「健やかに、幸せに、ゆっくり歩んでいってほしい」

 桑田さんは町営「女川温泉ゆぽっぽ」で午後11時から、町民や関係者計約100人を前に全国ネット番組「桑田佳祐のやさしい夜遊び」を放送した。所属レコード会社から閉局の話を聞き、同FMの関係者や町民を慰労しようと実現した。
 桑田さんは番組で、妻の原由子さんらと共に、「勝手にシンドバッド」や「いとしのエリー」、俳優の中村雅俊さん(女川町出身)に提供した「恋人も濡れる街角」など8曲を披露。「リスナーの思いが女川や東北の復興につながればと思う」と語った。
 桑田さんは番組終了後、さらに3曲を披露。「蛍」を聴き涙を流す町民もいた。桑田さんは「健やかに、幸せに、ゆっくり歩んでいってほしい」と語り、ライブを締めくくった。
 同FMへの出演経験があり、町内でカフェを経営する堂賀光枝さん(56)は「5年間頑張った局へのご褒美だ」と喜んだ。同FMのパーソナリティー木村太悦さん(35)は「5年間の歩みが次々と思い出された。閉局は寂しいが達成感もある」と語った。
 同FMは震災発生から間もない2011年4月に開局。町民有志らが被災者向けの生活情報などを放送してきたが、財政難や人手不足などから閉局する。
 スタッフらは4月以降、名称を「ONAGAWA FM」に変えてチームとして活動する。インターネットを活用して情報を発信するほか、東北放送(TBC)と番組を共同制作し、TBCラジオで放送する。(石巻総局・八木高寛)


2016年03月28日月曜日


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