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<この人このまち>地質の知識 より身近に

山崎由貴子(やまさき・ゆきこ)87年大分市生まれ。九州大大学院博士課程修了。15年5月から湯沢市ジオパーク推進協議会専門員。

 自然環境に身を置いて大地の成り立ちを体験学習する「ジオパーク」。全国で認定された39地域(2015年9月現在)のうち秋田県湯沢市の「ゆざわジオパーク」は12年に認定された。昨年5月に専門員になった山崎由貴子さん(28)は、地質の専門知識を生かしてジオパークの魅力を分かりやすく伝えようと活動している。(横手支局・目黒光彦)

◎湯沢市ジオパーク推進協議会専門員 山崎由貴子さん

 −専門員の仕事はどのようなものですか。
 「地質学の見地からジオパークを追加調査しています。ジオパークに興味を持ってもらうため、講演会などの広報活動もしています。専門的な話を分かりやすく伝えるという点では『科学の翻訳家』のような役割があります」

 −ゆざわジオパークにしかない特徴はありますか。
 「発電などの恩恵がある地熱を利用できる一方、甚大な被害をもたらす火山がないジオパークは他になかなかありません。高さ約60メートルの断崖の裂け目から蒸気や熱湯が噴き出す小安峡大噴湯も珍しいですね」

 −石や地質に興味を持ち始めたのはいつですか。
 「中学生のころ、南極を紹介するテレビ番組を見たのがきっかけです。地球の歴史は石の中に記録されているという内容でした。地下に刻まれた大地の記憶のように感じられ、勉強して理解できるようになったらいいなと思うようになりました」

 −専門員としてやりがいを感じる時は。
 「講演会などで、聴衆の方から鋭い質問を受けたり、興味を持っている人たちと触れ合ったりする時です。ジオパークガイドの方々から教えてもらうこともたくさんあります。仕事を通じて交流の輪が広がっているな、と実感できる時が一番うれしいです」

 −専門知識があったからこそ実現できたことは。
 「地質の面白さを紹介するイベントで、透明な寒天と果物を使って実験をしました。材料をガラスのボウルに入れると大きくて重いアンズや洋梨は沈み、すりおろしたリンゴなどは上にたまります。土砂がどのように堆積するのかをイメージしやすいように工夫しました。実験は子どもたちにも好評でした」

 −活動2年目の目標は。
 「ゆざわジオパークは16カ所の見どころが設定されています。市内には調べ切れていない場所もあるので、紹介できるように調査を進めたいです。地質だけでなく、自分が住む地域の歴史や文化をもっと知ってもらうため、伝える力も向上させていきたいです」


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2016年03月28日月曜日


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