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<仙台圏にある北海道>出張健診続けて28年

北海道白老町で子どもたちの健診を行う三好さん=2015年7月(三好耳鼻咽喉科クリニック提供)

◎(2)白老統括役の子孫・三好さん(仙台市泉区)

 仙台市の歴史姉妹都市・北海道白老町で、同市泉区の耳鼻咽喉科医三好彰さん(65)が毎年夏、町内の小中学生の健診を続けている。道南部の人口約1万8000人の町には耳鼻科の専門医がいない。三好さんが持ち掛けて1988年に始まった。
 きっかけは歴史の縁だ。三好さんは仙台藩士三好監物(けんもつ)の子孫。監物は江戸時代末期、蝦夷地警備を命じられた仙台藩の詰め所「元陣屋」を白老に置くよう進言し、後に元陣屋の統括役「御備頭」(おそなえがしら)を務めた。
 三好さんは、町が84年に建設した元陣屋資料館に蝦夷地の地図や陣羽織、刀など監物ゆかりの品々を数多く寄贈。同館で展示され、当時の様子を今に伝える。
 町はアイヌ文化の発信拠点として知られ、町内のアイヌ民族博物館は観光スポットの一つ。三好さんは「近年、町を訪ねる外国人観光客が多い。2020年の東京五輪に合わせてアイヌ文化の国立博物館も整備される予定で、道南観光の目玉が増える」と期待する。
 北海道新幹線の開業で仙台と函館は約2時間半で結ばれ、道南は格段に身近になる。「藩士たちは速くても20日、悪天候や自然災害に見舞われると2カ月もかけて白老に赴いたらしい。今は気楽に行けてうらやましいでしょうね」と笑う。

<メモ>仙台藩は1856(安政3)年、三好監物の進言で白老に元陣屋を設置。この縁で仙台市と白老町は1981年5月、歴史姉妹都市となった。仙台市の片平丁小と上杉山中が白老町の小中学校とそれぞれ姉妹校となり、交互訪問を続けている。


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2016年03月29日火曜日


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