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ホタテガイ養殖残さ 堆肥化に成功

廃棄物を有効利用して開発したカル炭α堆肥

 木炭混合堆肥製造販売のツリーワーク(青森県中泊町)は、ホタテの養殖資材に付着する残さ「キヌマトイガイ」由来のカルシウムを生かした特殊肥料の商品化に成功し、津軽地方の産地直売所や農協などで販売を始めた。
 開発したのは「カル炭α(かるたんあるふぁ)堆肥」。キヌマトイガイのほか、リンゴの搾りかすや野菜の加工残さ、家畜ふん尿、もみ殻、樹皮、木炭、木酢液を混合して堆肥化した。
 平内、外ケ浜両漁協から3000トンの貝殻を購入。近隣市町の農協や食品加工会社、畜産業者などから調達した計4100トンの素材と自社の木炭、木酢液を利用した。木酢液で貝殻を溶かし、カルシウム分を炭に吸着させて植物の成長をサポートする。2016年度は400トンを製造する。
 木炭を使った堆肥づくりを07年から手掛ける同社は、キヌマトイガイを有効活用したいとの要望を漁業関係者から受けて開発に挑戦。東大、弘前大の技術提供を受け、約5年で商品化した。農林水産・商工分野、県など産学官が連携し、廃棄物を資源化した成功例になる。
 県リンゴ協会の福士春男会長は「県内ではカルシウム不足によるリンゴ樹の生理障害が起きており、肥沃(ひよく)な土壌づくりが期待できる」と評価。平内町漁協の三津谷広明組合長は「キヌマトイガイの処理に年間1億6000万円も掛かっていただけに助かる」と話した。
 県によると、陸奥湾の海水温上昇でホタテの養殖残さは増加傾向にあり、その処理も漁業者や沿岸市町村に負担になっていた。ツリーワークの佐々木嘉幸代表社員は「漁業者の負担を解消し、農業がよくなる土台を築ける。地域活性化にもつながると思う」と話す。
 希望小売価格は1袋10キロ入り700円。


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2016年03月29日火曜日


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