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<定年退職国立大教授>産科医集約 体制整備

水沼英樹(みずぬま・ひでき)51年栃木県生まれ。群馬大医学部卒。米テキサス大留学、群馬大医学部助教授を経て01年から現職。日本女性医学学会理事長などを歴任した。ふくしま子ども・女性医療支援センター設立準備室長を務める。

 東北の国立大で研究や教育に携わってきた多くの教官が31日、定年を迎える。東北大大学院文学研究科の大渕憲一教授は攻撃心理の解明に努めた。弘前大大学院医学研究科の水沼英樹教授は産科医の集約化に貢献した。両氏が長年の研究や取り組みを振り返る。

◎弘前大大学院医学研究科 水沼英樹教授(64)=産科婦人科学

 「とにかくマンパワーが足りなかった。医師の絶対数が減る中、集約化は必然的な動きだった」。弘前大に着任早々、青森県内の産科医不足の窮状を目の当たりにした。
 危機感から県内6拠点への医師集約化を急ぎ、患者受け入れ体制整備と医療従事者の待遇改善を図った。2004年、県立中央病院(青森市)に妊産婦の救急搬送システムを備えた総合周産期母子センターが稼働。命の危険が高い妊娠・出産、新生児に集中的に対応できるようになった。
 集約化の中で外来を廃止した地域も。「最寄りの病院でお産ができなくなって困るとよく言われた。不便を強いた」。半面、拠点病院を充実させ、安心な医療を提供できるようになった。
 専門だった神経内分泌学から不妊症や更年期障害にも関わるようになった。長年の経験で「女性の健康は長いスパンで診なければならない」と実感している。
 4月からは、産科・小児科医不足が懸念される福島で人材確保、養成を担う「ふくしま子ども・女性医療支援センター」の初代センター長を務める。「医療システム構築に携わり、福島の子どもと女性を助けたい」と使命感に燃える。


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2016年03月29日火曜日


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