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<福島第1>廃炉研究の拠点 楢葉に完成

原子炉格納容器下部の実寸大模型が入った試験設備

 日本原子力研究開発機構(原子力機構)が東京電力福島第1原発の廃炉研究の拠点として福島県楢葉町に整備した「楢葉遠隔技術開発センター」の試験棟の完成式が30日、棟内で行われた。昨年10月に運用を始めた研究管理棟と合わせて全施設が完成した。4月に本格運用を始める。
 式には約150人が出席。機構の児玉敏雄理事長は「廃炉の使命を全うするため、研究・開発の成果を出し発信する。各国の研究者が集まる世界的な拠点にしたい」と述べた。
 高さ40メートルの試験棟は鉄骨平屋で床面積5300平方メートル。第1原発2号機原子炉格納容器下部の8分の1の範囲の実寸大模型、建屋内の模擬階段など四つの設備を配置した。
 実寸大模型は幅20メートル、奥行きと高さ各18メートル。溶け落ちた核燃料(燃料デブリ)の取り出しに向け、圧力抑制室からの冷却水漏れを補修するため、止水剤を充填(じゅうてん)する工法などを試す。
 模擬階段ではロボットの試験や開発に取り組む。水中ロボットの実証試験用として、炉内の水中環境を再現する水槽なども設けた。
 運用を始めている研究管理棟には、原子炉建屋内の3次元映像で遠隔操作技術を訓練するバーチャルリアリティーシステムなどが導入されている。センターの総事業費は約100億円。


2016年03月31日木曜日


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