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<うどんそば自販機>なじみの場所で最後の列

慣れ親しんだ自販機のうどんやそばを食べようと行列ができた最終日の佐原商店=31日午後0時35分ごろ、秋田市

 秋田港近くの秋田市土崎港西1丁目で40年以上にわたって訪れる人の胃袋を温めてきたうどんとそばの自動販売機が31日、現在の場所での営業を終えた。設置する佐原商店が同日で廃業するためで、最終日はなじみの味をなじみの場所で味わおうと客の長い列ができた。自販機は近くの道の駅に移されて営業する。
 最終日は朝から客が途切れることなく訪れた。同市茨島の歯科衛生士藤井菜津子さん(46)は「保育園のころから家族で食べた思い出の味。存続が決まって良かった」と笑顔を見せた。
 佐原商店がうどんとそばの自販機を設置したのは1973年ごろ。かつおだしのつゆと、つるつるした食感の生麺が人気で、多い日は1日250〜300杯売れた。テレビなどで取り上げられたこともあって県外から訪れる客もいる。
 高齢を理由に店を閉める佐原孝夫社長(73)は「1杯のそば、うどんでも物語がある。地域で愛され、役に立てたことがうれしい」と話した。
 自販機は道の駅「あきた港」が引き取り、構内の屋内緑地公園に設置。早ければ4月中旬に営業を始める。客が座って食べられるようにと、佐原商店にあった椅子やテーブルも移される予定で、佐原さんは「懐かしい雰囲気が残れば」と語った。


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2016年04月01日金曜日


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