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<福島第1>切り札稼動でも増え続ける汚染水

冷却材を流す凍土遮水壁の配管=2月16日、東京電力福島第1原発

 東京電力福島第1原発1〜4号機の周囲に氷の壁を造る「凍土遮水壁」が31日に稼働し、汚染水抑制のため国と東電が進めてきた主要な対策が出そろうことになる。ただ、トリチウムを取り除けない処理水を保管するタンクを造り続ける構図に変わりはなく、汚染水処理の抜本的解決の見通しは立っていない。
 敷地の山側から海に向かって流れる地下水が、原発事故による亀裂などから建屋地下に流入。溶け落ちた核燃料を冷やす水と混じり、高濃度の放射能汚染水が発生する。
 汚染水の抑制対策では2014年5月、山側の井戸から地下水をくみ上げて海洋放出する「地下水バイパス」が稼働。建屋周囲の井戸からくみ上げ、浄化後に海に流す「サブドレン計画」が15年9月に始まった。1日400トンに上っていた地下水流入量は150トンに減った。
 凍土遮水壁は汚染水抑制の「切り札」と位置付けられ、国が350億円を投入した。
 地下水は、多核種除去設備「ALPS」などで浄化後、地上タンクで保管している。処理水には国の排出基準を超える1リットル当たり数十万ベクレルのトリチウムが含まれ、そのままでは放出できない。汚染水は約84万トンに上り、タンクは1000基まで増えている。
 トリチウム水をめぐっては、地中処分や水蒸気放出など、国が処理方法を検討している。原子力規制委員会の田中俊一委員長は希釈して海洋放出することを主張しているが、新たな風評被害を招く恐れもあり、先行きは不透明だ。


2016年04月01日金曜日


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