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<この人このまち>歴史生かし攻めの戦略 

[あいはら・しゅういち]65年蔵王町生まれ。東京国際大卒。会社員を経て家業の津田屋呉服店に入り、現在は社長。町商工会理事も務める。

 戦国武将真田信繁(幸村)の息子が生き延びて仙台藩士となり、宮城県蔵王町に領地を得た−。「仙台真田氏」の歴史秘話を糸口に、「蔵王山麓真田の郷(さと)を磨く会」はグルメやグッズを開発したり、イベントを仕掛けたりしている。NHK大河ドラマ「真田丸」で注目度が上がる中、総大将の相原秀一さん(50)に采配ぶりを聞いた。(白石支局・瀬川元章)

◎蔵王山麓真田の郷を磨く会総大将(会長) 相原秀一さん(50)

 −幸村の血脈が宮城に根付いた理由を教えてください。
 「1615年の大坂夏の陣で豊臣方に付いた幸村は最期を悟り、対戦した伊達政宗の重臣、片倉小十郎重長に子女をひそかに託しました。次男の大八は片倉守信と名乗って仙台藩士に、娘の阿梅(おうめ)は重長の後妻になりました」
 「幸村はなぜ敵にわが子を預けたのか。徳川幕府にばれたら仙台藩が取りつぶしとなるかもしれないのに、政宗はなぜ危ない橋を渡ったのか。小十郎が居住した白石城は隣の白石市です。歴史ロマンをかき立てられませんか」

 −会を設立した経緯は。
 「2013年の仙台・宮城デスティネーションキャンペーン(DC)に合わせ、有志で仙台真田氏にちなんだ商品を作ったのがきっかけです。DC後も民間レベルで盛り上げようと、13年7月に町内15の事業者と個人で旗揚げしました。会員は仙台や県外にも増え、仙台真田氏当主の真田徹さん(67)=仙台市出身=にも協力を頂いています」
 −食べ物から陶器、手ぬぐいといったお土産、遠刈田温泉の宿泊プランまでラインアップは多彩です。
 「現在は25品目ほど。戦国武将のグッズは山ほどあり、それほど売れないと思ったのですが、結構売れまして。歴史や書、イラストといった分野に精通する会員が力を合わせ、デザインやストーリーを作り込んだのが良かった。大量生産ではない、手作り感も大事にしました」

 −各地で連携の動きが広がっているようですね。
 「白石市の鬼小十郎まつり、長野県上田市の上田真田まつりに出店し、JR仙台駅で今月発売された『みちのく真田弁当』の開発にも携わりました。今月末には観光PR集団『伊達武将隊』とコラボした歴史イベントを仙台市で開きます」

 −今後の抱負を一言。
 「大河ドラマは年末まで続くので、由利本荘市や上田市、群馬県沼田市といった真田ゆかりの地と緩やかにつながり、勢いを付けたいですね。歴史を楽しく掘り下げ、地域振興と商売繁盛が両立できればと思います。一過性にせず、身の丈で続けます」


関連ページ: 宮城 経済

2016年04月04日月曜日


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