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<楢葉町長選>現新一騎打ち濃厚

 東京電力福島第1原発事故による避難指示が昨年9月5日に解除された福島県楢葉町で7日、任期満了に伴う町長選(17日投開票)が告示される。立候補を予定するのはともに無所属で、再選を目指す現職の松本幸英氏(55)と新人の元副町長鈴木伸一氏(65)。松本氏陣営は手腕と実績をアピールし「復興を止めるな」と主張。鈴木氏陣営は解除が時期尚早だったなどと指摘し「対話重視」を掲げる。支持の構図も複雑だ。
 「町民のため、政府・自民党とけんかしたすごい町長だ」「国や県と太いパイプを築き、確かな道筋を歩んでいる」。松本氏が開いた総決起大会で、応援弁士が声を張り上げた。
 陣営は(1)中間貯蔵施設の候補地から楢葉を外した(2)精神的賠償を2018年3月まで確保した−ことなどを実績として強調。解除についても、幹部は「国と激論して遅らせた。その後の復興を考えれば、ぎりぎりの線だった」と説明する。
 松本氏は大会で15項目のマニフェストを示し、「楢葉は今後1、2年が重要。引き続きかじを取らせてほしい」と力を込めた。
 対する鈴木氏は事務所開きで、避難指示の解除や、町内に搬入口がある指定廃棄物最終処分場(富岡町)の建設容認などに言及。「町民の意見を聞かずに判断した」と現職を批判した。
 公約では(1)指定廃棄物は中間貯蔵施設に運び、最終処分場に入れない(2)町内での小中学校再開の在り方を再検討する−ことなどを目玉に「対話が最優先の町政に変える」と訴える。
 陣営には5期務めた前町長で、鈴木氏を副町長に登用した草野孝氏(81)、かつて草野氏と町長選を戦った町議の結城政重氏(69)が呉越同舟し、それぞれ鈴木氏への支持拡大を図る。
 12年の前回町長選は、松本氏が結城氏との一騎打ちを199票差で制した。草野氏はこのとき、結城氏との確執もあって松本氏を推していた。
 町議の一人は「前回は避難から1年で、生活が、町がどうなるのか関心は高く、熱気があった。今はある程度、落ち着いている。4年間で町民の選挙への意識がどう変わったのか、票がどう動くのか読めない」と語る。


2016年04月04日月曜日


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