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気候把握し防災強化 仙台市職員を気象台派遣

田中台長(右)に着任のあいさつをする味上さん=1日、仙台市宮城野区の仙台管区気象台

 仙台市は本年度、仙台管区気象台への職員派遣を始めた。気象情報の発信に自治体の立場から関わり、防災体制の強化につなげるのが狙いで、同気象台が自治体職員を受け入れるのは初めて。気象台から市への職員派遣は2014年度から続いており、本年度から初の相互派遣となる。
 市からの派遣第1号は市減災推進課主任の味上徳弘さん(43)。1日に着任し、気象観測や情報発信などの事務全般を担う業務課に配属された。「気象に関する多くのことを学び、市の災害対応に生かしたい」と意気込む。
 県内では昨年9月の宮城豪雨の際、東北で初めて大雨特別警報が発令された。市は一部地域で住民への避難指示が河川の氾濫よりも後になり、情報収集や初動対応に課題を残した。
 市は職員の派遣を通じて気象情報に基づく迅速な災害対応を目指す。奥山恵美子市長は1日の記者会見で「災害時の自治体の動きを気象台に解説しながら連携できる」と強調した。
 警報などを発令する気象台と、それを基に住民に避難を促す自治体の間には、情報の需給にギャップがあるとされる。気象台業務課は「警報級の事態になる確度が低く、気象台が警報を出さない状況でも、自治体が情報を必要としている場合がある」と説明する。
 気象庁は15年に国土交通省の審議会がまとめた提言に基づき、自治体が避難の指示や勧告を適切に発令しやすい情報発信の在り方を検討中で、人事交流もその流れの一環という。
 田中省吾台長は「気象情報が自治体で実際にどう活用されるのかを、これまであまり知らなかった。派遣された市職員から情報発信の内容やタイミングに関する意見をもらい、今後の情報発信の参考にしたい」と期待している。


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2016年04月05日火曜日


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