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<Eパーソン>エネ競争時代 透明化図る

小埜寺宏(おのでら・ひろし)東北学院大卒。79年小埜寺商店(大崎市)入社、89年社長。07年から現職。東北6県LPガス協議会会長、全国LPガス協会副会長。61歳。大崎市出身。

◎宮城県LPガス協会 小埜寺宏会長

 LPガスは、東日本大震災で早期復旧に力を発揮したほか、多くの仮設住宅に導入されるなどして存在が再認識された。一方で電力、来年4月に都市ガスの小売りが全面自由化され、家庭向けエネルギー間の競争は激しさを増す。LPガス販売業者でつくる宮城県LPガス協会の小埜寺宏会長に、業界の現状と戦略を聞いた。(聞き手は報道部・村上浩康)

 −協会の現状は。
 「宮城県内97万世帯のうち、54万世帯がLPガスを利用している。協会員は現在681社で、ピークだった1970年の1351社の約半分。近年は競争激化に加え、後継者不足で廃業するケースが目立つ」

 −震災の影響は。
 「当時の744社のうち、沿岸部を中心に110社が被災した。津波の犠牲になった会員もいる中、災害時の最後のとりでとして、避難所や公共施設への供給に奔走した。津波で流された容器1万4000本を回収し、住民の不安解消に努めた」
 「震災後、災害時も対応できる中核充(じゅう)填(てん)所を県内10カ所に、大量貯蔵し発電もできる災害用バルクシステムを11カ所に設置した。供給確保に向けた緊急車両の事前登録は200社に達した。自治体との防災協定締結も進む」

 −電力、都市ガスとの本格的な競争が迫る。
 「大手ガス会社は電力小売りに参入する会社も出始めた。ビジネスチャンスが広がる可能性はあるが、県内は零細業者が多く、まだ動きは広がっていない」

 −LPガスは96年に自由化されたが、同一地域、同一業者でも家庭によって価格が異なるケースもある。
 「自由料金下で価格競争が進んで消費者にとって良い面があったが、価格が分かりにくいとの指摘が出たのは確かだ。(電力・ガスの)自由化で注目されるのは価格。料金の透明化、低減化が必要だ。顧客が納得するものでなければ、難局を乗り切れない」

 −業界としての戦略は。
 「人口減少が進む中、災害に強いだけでなく、プラスアルファの商品展開や、業者がタッグを組んで地域販売会社をつくるなどして生き残っていくしかない。LPガス業者は地域の経済を守る重要な存在。競争をチャンスにつなげたい」


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2016年04月07日木曜日


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