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<入学式>避難先で一歩 福島再生担う笑顔

新しいランドセルを前に笑顔を見せる楢葉北小の新入生=いわき市

 苦難を乗り越え、たくましく健やかに成長してほしい−。福島県内の小中学校で6日、入学式があった。東京電力福島第1原発事故の影響を受ける学校では、新入生たちが避難先で新たな一歩を踏み出した。児童生徒の減少が深刻化する中、古里の将来を背負う子どもたちに、大人たちは温かいまなざしを向けた。
 楢葉町の小学校の入学式はいわき市にある仮設校舎で行われ、楢葉南小に1人、楢葉北小に4人が仲間入りした。北小の木村美来さん(6)は「ブランコで遊びたい」と笑顔を見せた。
 新入生は計十数人だった前年までに比べ減った。昨年9月に避難指示が解除された町は来年4月、町内で学校を再開する予定で、帰町が難しい家庭などが入学を見送ったとみられる。
 美来さん一家は来春、いわき市の借り上げ住宅から町内の自宅に戻るという。父親の智紀さん(37)は「少人数なので学年の垣根なく友達をつくれると思う。地元で伸び伸び育ってほしい」と期待した。
 全町避難が続く大熊町。移転先の会津若松市であった2校の入学式では、熊町小の2人と大野小の1人が名前を呼ばれると「はい」と大きな声で返事をした。
 両校の児童は新入生を含め19人ずつ。2校で計740人だった事故前から激減したが、新1年生たちの未来は広がっている。
 「数字のお勉強が楽しみ」と大野小の新入生池田玲菜さん(6)。母親の明美さん(38)は「子どもの数は少ないが、仲良く元気に過ごして」と願った。
 南相馬市小高区にあった4小学校は同市鹿島区の仮設校舎で合同入学式を実施。新入生6人の一人、相馬ほのかさん(6)は避難先の相馬市から30分ほどかけてバス通学する予定。「縄跳びをしたい」と夢を膨らませた。
 全町避難が続き、いわき市の仮設校舎で一緒に学ぶ双葉町の2校には計3人が入学。双葉中を含む児童生徒数は28人で前年度から8人増え、14年春の学校再開後、初めて小学1年〜中学3年の全学年がそろった。
 このほか川俣町の仮設校舎で学ぶ飯舘村の3校に計5人、三春町に移転した富岡町の2校に計3人、葛尾村葛尾小に4人が入学。二本松市で再開している浪江町の2校と川俣町山木屋小は新入生無しだった。


2016年04月07日木曜日


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