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復興基金2731億円返納を 目的外事業に使用

福島第1原発=2016年2月11日

 東日本大震災の復興関連基金で、復興以外の目的や被災地以外の地域で使われるなどして国庫返納の対象となった事業の総額が、2015年8月末で計2731億円に上ることが6日、会計検査院の調査で分かった。検査院は、基金の返納を徹底するよう国や支出団体に求めている。
 復興関連基金は、事業規模が変動しやすく単年度の予算額を想定しにくい復興事業に対応するのが目的。都道府県や一般社団法人などが国庫補助金を積み立て、事業を実施する際に必要額を取り崩す。
 国は13年7月、事業対象を被災地と被災者に限定するよう通知し、該当しない事業の残額を国庫に返納するよう要請。返納された分は復興財源になる。
 14年度までに予算化された復興関連基金は122事業、4兆864億円。このうち15年8月の段階で48事業、2731億円が国庫返納の対象となった。内訳は、復興や被災地と無関係の事業が1252億円に上り、使用見込みがないものが1245億円、事業終了が233億円だった。
 事業別では、農林水産省の「森林整備加速化・林業再生事業」は、被災地で再建される住宅向け木材の需要増に対応する目的だったが、西日本での林道建設などに使われ404億円が返納された。国内製造拠点の整備を支援する経済産業省の「国内立地推進事業費補助金」は、被災地以外での使途が増えたり使用見込みがなくなったりして、733億円が返納された。
 検査院は「復興関連基金事業の基金残額は、復興事業での使用が見込めなくなった場合、速やかに国庫に返納するよう要請してほしい」と指摘した。


2016年04月07日木曜日


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