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<防潮堤>被災6県完了率10% 15年3月末

 東日本大震災の津波被害を受けた沿岸6県(青森、岩手、宮城、福島、茨城、千葉)の防潮堤整備状況を、会計検査院が33市町を抽出して調べたところ、2015年3月末時点で、計画のある28市町の事業で完了していたのは10.1%だったことが6日、分かった。避難計画などのソフト対策が進んでいない自治体もあった。
 国は、最大クラスの津波に対し、防潮堤などのハード対策と避難計画などのソフト対策の両面で被害を防ぐ方針を示している。ただ、防潮堤の建設を巡っては、視界が遮られ海面の変動に気付かず逃げ遅れたという指摘や景観の問題もあり、地元住民との協議が難航しているケースもある。
 検査院は「防潮堤建設には時間がかかる。着実に整備するとともに、ソフト面の充実が重要だ」としている。
 検査院によると、防潮堤などの整備が計画されているのは岩手の5市町や宮城の8市町など計28市町の512事業(9398億円)で、完了したのは52事業。県別の完成率は、青森66.6%、岩手2.7%、宮城10.5%、福島13.1%、茨城3.3%で、千葉は完了した事業がなかった。
 未完了の460事業のうち292事業は16年度以降に完了予定。そのうち、防潮堤が人口集中地区の土地を守る事業も21あった。自治体が独自に調べた結果や、景観上の理由などで、防潮堤の高さが、過去の津波などを基に設定された理想値に達しない事業も130あった。
 33市町のうち14市町は津波避難計画がまだできておらず、7市町は津波ハザードマップを作っていなかった。
 これとは別に、検査院の調査で、6県の21市町が、復興基金を活用して購入した防災ラジオなどの電子機器4万3219台のうち、2万6316台が住民に配布されていないことも判明。石巻市では防災ラジオ3万台を約1億5千万円で購入したが、2万台が未配布だった。


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2016年04月07日木曜日


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