岩手のニュース

津波碑19基を文化財指定 防災教育に活用へ

市の文化財に指定された津波碑(左)。「低地に住家を建てるな」などの教えが刻まれている。東日本大震災で低地の家は被災した=陸前高田市広田町

 陸前高田市教委は、市内に残る過去の津波に関連した石碑19基を文化財に指定した。東日本大震災で同市の死者・行方不明者は1700人を超え、岩手県内で最も多かった。先人が残した教訓を文化財として確実に残し、震災の記憶とともに後世に伝える。
 明治三陸大津波(1896年)後の石碑9基、昭和三陸津波(1933年)後の石碑10基を、それぞれ指定した。
 碑には「地震があったら高所へ集まれ」「津浪(なみ)と聞いたら慾(よく)捨て逃げろ」「低いところに住家を建てるな」といった津波への心構えや被災の記録が刻まれている。
 震災で同市は浸水域内の人口の10.6%が犠牲になった。明治や昭和を上回る巨大災害だったとはいえ、津波碑が忘れられ、教訓が生かされなかった例は少なくない。
 文化財指定は震災後初めて。市教委の担当者は「先人の教えがきちんと継承されていない面もあった。防災教育に役立てるなど、生まれてくる子どもたちにも津波を理解してもらえるようにしたい」と話す。


2016年04月08日金曜日


先頭に戻る