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<仙台みそ>大豆も米も宮城産がみそ

県産の大豆と米を使う仙台みそを製造する鎌田醤油

 宮城県味噌醤油(みそしょうゆ)工業協同組合(仙台市)が「仙台みそ」の原料として県産の大豆と米を仕入れ、みそ製造業者に使用を促している。原料の安定確保とともに、産地の明確化で消費者に安全安心をアピールする狙いがある。仙台みその出荷量がピークの約半分に落ち込む中、全国展開する大手企業との差別化を図る。
 組合は2015年度、共同購入事業の一環として、登米市の農業生産法人などと委託契約を初めて結び、15年産の大豆35トン、米300トンを確保した。組合加盟の41社に使用を呼び掛けた結果、県産の大豆、米を使う企業は5社程度から約15社に増えた。
 原料は朝日精麦(登米市)が温度や湿度を管理した倉庫で一時保管している。
 組合の取り組みの背景には、国産大豆の高騰に伴う原料確保の課題がある。組合によると、以前は1俵約1万円で仕入れができたが、最近は1万8000円前後まで上がったという。安全安心への関心の高まりもあり、地元で原料を確保する姿勢を打ち出した。
 1835年創業の鎌田醤油(宮城県美里町)は大豆、米とも県産100%の仙台みそを造る。鎌田雅敬専務は「当たり前のことを当たり前にすることが求められている。県産比率を上げて付加価値を高めればイメージ向上になる」と話す。
 原料の供給側も、直接契約することで中間の流通経費が抑えられるメリットがある。大豆を提供するおっとちグリーンステーション(登米市)の芳村忠市取締役は「消費者までの出口が見える販売の仕方。安定的に需要があれば栽培農家も増え、農地を守ることになる」と説明する。
 仙台みその出荷量は現在約7000トン。最盛期の半分程度にとどまる。組合は県産原料の活用を現状打開のきっかけと位置付ける。組合の山田勝男顧問は「食の安全安心に対する高まりを考えると必要な取り組みだ。地方食としてのみそをPRしたい」と語る。


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2016年04月09日土曜日


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