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災害救助基金 秋田県は生活物資の割合が突出

 大規模災害に備えるための都道府県の災害救助基金で、秋田県は生活物資の割合が約6割を占め、全国でも突出している。東日本大震災を受けて、災害直後に物流が停滞した場合でも物資をすぐに提供できるよう備蓄に力を入れているためだが、賞味期限が近づいた非常食の活用や煩雑な在庫管理といった課題もある。県の外部監査では、在庫管理の強化を求める意見が出た。

 秋田県の災害救助基金の積立額は2015年4月時点で4億1392万円。うち59.8%の2億4769万円は、非常食や飲料水、毛布、非常用トイレなどの物資で、県内8カ所の備蓄倉庫に保管している。
 各都道府県が内閣府に提出した15年度の同基金の積み立て状況で、物資の割合が高いのは=表=の通り。物資を備蓄しているのは34都府県で、基金全体に占める物資の割合は全国平均が11.4%。秋田は突出して高い。
 震災を受けて14年3月に見直した県地域防災計画では、冬季の午後6時に日本海沿岸でマグニチュード7.3の地震が起きたと想定。避難者数を13万9000人と見積もった上で、家庭などの備蓄や流通在庫で賄いきれない3万2000人分の物資を県と市町村が折半して用意している。
 県総合防災課の担当者は物資の割合が高いことを「災害で物流が止まっても、物資を供給できることを重視した」と説明する。
 備蓄は物資を速やかに提供できる半面、在庫管理や更新の負担は重い。乳児用の粉ミルクは約1年8カ月、非常食や飲料水は約5年で保管期限が切れる。
 県は震災後の11年度、物資を約1億2300万円増やした。その際に購入した食料品の多くはことし9月に期限を迎える。防災訓練で提供するなどして買い替えており、15、16年度で計約5800万円掛かる。
 管理方法にも課題が残る。県職員が倉庫を訪れた際に期限や数量を確認しているが、管理や記録の方法は統一できていない。14年度の基金状況を基に、3月に公表された県の包括外部監査では、棚卸しのルールを定めるべきだとの指摘があった。
 県総合防災課の荻原勲上席主幹は「これまでは期限切れが少なかったので、その都度確認していた。棚卸しルールを策定するとともに、賞味期限が近い非常食などの有効活用を引き続き進めたい」と話す。

[災害救助基金]災害救助法で、災害救助費用の支出に備えて都道府県が積み立てることが定められている。税収に応じて最低額が決まり、預金や債券のほか、非常食、飲料水、医薬品、生活必需品などの物資を購入し備蓄した分も計上できる。


2016年04月09日土曜日


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