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<蔵王山警報1年>危機感ばね 観光客確保

蔵王温泉街を激励するため訪れた吉村美栄子山形県知事(左)。県の支援もあり、宿泊客数は持ち直した=2015年6月16日、山形市

 宮城、山形両県境の蔵王山(蔵王連峰)に火口周辺警報が発令されてから13日で1年。山形市の蔵王温泉では、警報の影響で一時は宿泊客数が落ち込んだが、プレミアム付き旅行券発行や外国人旅行客の誘致など、危機感をばねにした山形県の支援策が奏功し、前年度並みの実績を確保した。
 蔵王温泉観光協会によると、昨年4〜7月の宿泊客は、6月の警報解除を挟んで20〜40%減で推移したが、8月からは一転して前年度実績を上回り、2015年度の年間宿泊者は約25万8100人(前年度比0.7%減)だった。
 県内の宿泊施設で1万円分として利用できるプレミアム付き旅行券(1枚5000円)を昨年6月と9月の2回、計16万枚発行した。このうち2万5000枚は蔵王温泉限定とした効果が大きかった。
 協会関係者は「旅行券を使う客が増え、温泉街に活気が戻った。風評被害から立ち直る契機になった」と振り返る。
 15年の外国人宿泊客は1万5483人と前年比78.4%増。県が利用促進に力を入れる山形、庄内両空港のチャーター便を使い、雪を見に訪れる外国人が台湾人を中心に急増した。
 ただ、二つの追い風がなくなった3月は8.3%減と、先行きに不透明感も漂う。
 観光協会の伊藤八右衛門会長は「蔵王が危険だという旅行者の声はほとんど聞かれず、既に影響はなくなったと考えている。冬場は樹氷観光やスキー客でにぎわうが、それ以外の時期の魅力をいかに発信していくかが今後の課題だ」と捉えている。


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2016年04月14日木曜日


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