広域のニュース

<適少社会>ドローン宅配 買い物難民お助け

徳島県神山町の集落で行われたドローン宅配の試験飛行。「おはぎ」を民家に届けた=2015年4月

 東日本大震災の被災地は、復興工事が本格化する一方、急激な人口減に伴い公共交通機関の廃止や商業施設の閉鎖が相次ぎ、生活再建の不安要因になっている。利用者が減っても交通手段をどう確保し、日常の買い物に困らずに暮らせるか。ハンドル操作なしで安全に目的地に運んでくれる自動運転車、山あいでも迅速な対応が可能な小型無人機「ドローン」による宅配…。地域課題を解決しようと、先端技術の研究が進む。

 人里離れた古民家の庭先に、食品を積んだドローンが空から舞い降りる。
 ドローンを活用した宅配サービス。東京のコンサルティング会社MIKAWAYA21が2018年度の実用化を目指す。
 日々の食料品確保にすら困る「買い物難民」が過疎化や高齢化で増えている。社長の鯉渕美穂さん(39)は「食事が加工食品に偏ったり、不便さのストレスで心身の調子を崩したりしてしまう。お年寄りが家から電話で気軽に注文できる仕組みを作りたい」と話す。
 昨年4月、徳島県神山町での試験飛行に始まり、ことし2月には国土交通省と連携して、同県那賀町で実証実験にこぎ着けた。
 ドローンに約1キロ分の食品を積み、高度50メートルまで手動で操縦する。その後は自動。衛星利用測位システム(GPS)を活用し約500メートル先の目的地に4分ほどで移動した。
 同社は全国の新聞販売店を拠点にした高齢者の生活支援事業を手掛ける。電球の交換や草刈り、買い物代行といった作業を販売店スタッフが担う。その延長線上にドローン宅配を位置付ける。
 飛行は直接目視できる範囲で、人や建物から30メートル以上離れなければならないなど制約も多い。「国や自治体とも協力して、お年寄りが住み慣れた家で元気に暮らせる環境をつくりたい」。鯉渕さんは力を込める。


関連ページ: 広域 社会 適少社会

2016年04月14日木曜日


先頭に戻る