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被災「三陸」の水産加工品 ブランド化へ着々

フィッシャーマンズ・リーグが出展した食品見本市=千葉市の幕張メッセ

 東日本大震災で被災した三陸地域の水産加工品などを売り込もうと、民間の広域グループが相次いで活動を本格化させている。3月末には、三陸全体のブランド化と世界への情報発信を目指す官民の広域連携組織も発足。販路回復と競争力のあるブランド確立を目指す。
 岩手、宮城両県の漁業、水産加工業の関係者16人を中心とした広域ネットワーク「フィッシャーマンズ・リーグ」はキリングループ、日本財団などの支援を受け、三陸ブランドを発信する。
 活動の第1弾は、3月8〜11日に千葉市の幕張メッセであった食品見本市。メンバーが持ち寄ったワカメとカキに加え、4社が自社商品をPRした。山徳平塚水産(宮城県石巻市)の平塚隆一郎社長は「1社では埋もれる。まとまってアピールした方がいい」と話す。
 青森、岩手、宮城3県の水産加工会社6社は3月8日、東南アジアに販路を求める広域連携組織「SANRIKUブランド水産物輸出プロジェクトチーム」をつくった。
 ブランドの基準やロゴを検討した上で、5〜9月はシンガポール、マレーシアなどで営業活動を展開。買い付け担当者を招くなど事業を本格化させる。初年度は売り上げ10トン、700万円の目標を設定した。
 会長で阿部長商店(気仙沼市)の阿部泰浩社長は「現地と直接つながることで顔の見える関係を築く。リスクを回避しニーズをくみ取っていきたい」と語る。
 復興庁は15年度補正予算で輸出拡大事業を初めて予算化した。水産庁も本年度、販路回復事業費をほぼ倍増させるなど、国は被災地の水産加工業の復興に力を入れる。
 3月30日に発足した東北の官民でつくる「三陸地域水産加工業等振興推進協議会」はフィッシャーマンズ、SANRIKUの両組織との連携を図る。事務局の東北経産局震災復興推進室は「海外展開などで情報共有していきたい。商品やパッケージの開発などでつながることも考えられる」と新たな展開を模索する。


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2016年04月15日金曜日


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