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<天台寺>建立時の姿に 板葺き屋根に変更

見つかった板葺きの木片を示す菅野住職

 岩手県二戸市の国の重要文化財・天台寺は19日、保存修理を進めている本堂と仁王門の屋根について、予定していた銅葺(ぶ)きから板葺きに変更すると発表した。解体工事で1658年の建立時に屋根を葺いていたとみられるスギの木片が見つかり、当時の姿に復元する。今年12月の予定だった修理完了は2019年となる。
 木片は本堂で26個、仁王門で4個見つかった。屋根を解体する大規模改修があった1690年、屋根裏に落ちてしまった物と推測されるという。
 木片は本堂が長さ20〜30センチ、厚さ1〜1.5センチの板を屋根に敷き詰める「小とち葺き」、仁王門は同じ長さで厚さ3ミリ程度の板を敷く「こけら葺き」。小とち葺きは藩制時代、霊屋など格式の高い建物に使われた。
 江戸時代の岩手の風土を著した古文書「邦内郷村志」には、本堂の屋根は小とち葺きだったとの記述が残る。小とち葺きの本堂が写る1915年の写真は見つかっていたが、板材の種類や厚さは特定できていなかった。
 菅野澄順住職(73)は「板葺きは風雪に弱く管理が大変だが、本来の姿を後世に残すのが宿命。修理期間は延びるが、文化財としての価値は高まる」と話した。
 天台寺は奈良時代に行基が開いたと伝わる古刹(こさつ)。5月5日には、かつて住職を務めた作家の瀬戸内寂聴さんによる特別法話がある。


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2016年04月20日水曜日


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