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<原発事故>避難区域 金融機関の再開加速

 東京電力福島第1原発事故で避難区域が設定された福島県の浜通りで、銀行や信用金庫など金融機関による支店再開に向けた動きが出始めた。いずれも、住民の生活再建と地域経済再生の後押しにつなげる狙いがある。ただ住民や企業の帰還が進まない中での再開には慎重なケースもある。
 あぶくま信用金庫(南相馬市)は7月12日に浪江町の支店を再開させる。帰還困難区域を除き来年3月の避難指示解除を目指す同町にとって、金融機関の再開は初となる。
 同信金はことし5月以降の避難解除が見込まれる南相馬市小高区でも、13年3月に支店を再開。避難先から一時帰宅する住民が利用してきた。
 担当者は「(商店も再開していない状況で)支店に職員がいること自体が喜ばれた。浪江支店も住民が集う場になり得る。先陣を切って帰還を後押しするのが地域に根差す信金の役割だ」と強調する。
 金融事業を手掛ける農協では、ふくしま未来(福島市)が今月4日に小高区の2支店を、福島さくら(郡山市)は6月の避難解除を目指す葛尾村で3月1日に1支店をそれぞれ再開した。
 地方銀行では東邦銀行が今月21日、楢葉町の支店を再開する。町の避難指示は昨年9月に解除されており、これまでは移動店舗車による週2日の窓口営業などで対応していた。
 再開時期について同行は「(原発の廃炉関連など研究拠点を浜通りに集積させる)イノベーション・コースト構想に絡み、企業誘致が加速するベストなタイミングを選んだ」と説明する。
 このほか福島銀行は今月、浪江町と富岡町の支店再開を検討する「帰還準備委員会」を発足させた。浪江、富岡町の両支店が休業中の大東銀行(郡山市)は「再開時期を検討中」としており、具体的な見通しは示していない。


2016年04月20日水曜日


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