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<川俣町長>避難解除 丁寧に議論

古川道郎町長

 東京電力福島第1原発事故の影響を受ける福島県川俣町の古川道郎町長(71)は、入院療養中の伊達市内の病院で河北新報社の取材に答えた。山木屋地区の避難指示解除に向けた住民懇談会は「(5月中旬予定の)公務復帰後に開く」と説明。具体的な解除時期は「時間をかけて合意点を探りたい」と述べた。(聞き手は福島総局・高橋一樹)

 −昨年12月上旬に軽い脳梗塞で倒れて入院してから4カ月半になる。
 「まひの残る左脚に装具を付け、階段の上り下りなどのリハビリに励んでいる。左手の握力はまだ戻っていないが順調だと思う」

 −山木屋地区の解除時期は当初、3月中に表明する方針だったが、肝心の住民懇談会を開けずにいる。
 「公務復帰は医師と相談しながらとなるが、今のところ(5月中旬の)予定通りだ。住民との懇談会は復帰後に開き始める」

 −進め方は。
 「時期や回数は未定だ。国、町、住民の3者で一体となって進める。意見を丁寧に聞いて思いを共有し、時間をかけて合意点を探りたい。その中で最終的に解除を決定する国にも時期を提案していく」

 −解除には除染や生活環境の整備が欠かせない。現状をどうみる。
 「除染は宅地、農地ともほぼ終わり、有識者検証委も効果を認めた。町内の災害公営住宅は8月に入居が始まる。商店が入る復興拠点施設の建設も年内に発注する。帰りたい人、帰らない人双方の生活再建へ、道筋は着実に付いている」

 −国道沿いなどに山積みされた除染廃棄物が住民の帰還意欲をそいでいるとの指摘がある。
 「仮置き場は全行政区と相談して決めてきた。確かに目立つが、搬出には都合がいい。ご理解いただきたい」

 −地区の未来をどう描く。
 「基幹産業は農業。特産のトルコキキョウは『日本一の産地』を目指す。水田も改良し、葉タバコをはじめ畑作に使えるようにした。新しい農業者を呼び込める場所にする」


2016年04月22日金曜日


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