広域のニュース

<日本遺産>東北4件初の認定

 文化庁は25日、地域の文化財や風土に物語性を持たせ、観光資源として活用する「日本遺産」の第2弾に、宮城、山形、福島3県の4件を含む19府県の19件を選んだと発表した。東北の認定は初めて。東北はいずれも複数の市町村にまたがる遺産で、所在地は計25市町村に上る。
 東北分のうち、宮城県分は仙台、塩釜、多賀城3市と松島町による「政宗が育んだ“伊達な”文化」。文化人としての仙台藩祖伊達政宗に着目し、50の文化財や史跡、工芸品などを関連付けた。
 ほかの3件は、江戸時代に広がった出羽三山巡りを紹介する「自然と信仰が息づく『生まれかわりの旅』」(鶴岡市、山形県西川、庄内両町)、地域の仏教文化を知る「会津の三十三観音めぐり」(会津若松市など17市町村)、明治期の安積疏水(そすい)開削の歴史をたどる「未来を拓(ひら)いた『一本の水路』」(郡山市、福島県猪苗代町)。
 事業は歴史的背景を踏まえ、有形、無形の文化財を一体的にPRするのが狙い。42都府県から67件の申請があり、外部有識者でつくる審査委員会が選考した。東北は岩手を除く5県から9件の申請があった。
 昨年の第1弾では24府県の18件が選ばれ、総額8億円の補助金が交付された。今回を含む37件の認定先には本年度分として総額12億円の補助金が交付され、ガイド育成やイベント、説明板設置などに充てられる。
 文化庁の加藤弘樹記念物課長は「(東日本大震災の)被災地から認定が出たのがうれしい。昨年は西日本地域の認定が多かったが、今回は東北の魅力を盛り込んだ物語を申請していただいた」と話している。
 文化庁は今後も毎年認定し、東京五輪・パラリンピックが開かれる2020年までに約100件に増やす。人類共通の財産の保護を目的とする「世界遺産」とは趣旨が異なる。
 今回認定された遺産には、複数の府県や市町村にまたがるものが東北の4件を含め15件あり、昨年の10件より大きく増えた。
 旧海軍の拠点都市をまとめた「鎮守府 横須賀・呉・佐世保・舞鶴」(広島、神奈川、長崎、京都)などがその例で、共通の歴史や文化を持つ地域の連携が進んだことがうかがえた。


関連ページ: 広域 社会

2016年04月26日火曜日


先頭に戻る