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<熊本地震>耐震化進まず被害拡大と指摘

熊本地震の現地調査結果を説明した東北大災害研の報告会

 熊本地震の現地に専門家を派遣している東北大災害科学国際研究所(仙台市青葉区)の調査報告会が27日、所内であった。建物被災を調べた五十子(いかご)幸樹教授(耐震工学)は「家屋など民間建築物の耐震化が十分に進んでおらず、被害が拡大した」と指摘した。
 五十子教授らのグループは23、24の両日、2度の震度7を観測した熊本県益城(ましき)町や熊本市を調査した。伝統工法で建てられた木造家屋や、鉄筋コンクリートでも1階部分を梁(はり)と柱だけで支える「ピロティ」構造の建物で倒壊を確認した。
 いずれも建築基準法で耐震基準が強化された1981年以前の建築物とみられる。新基準を適用した建築物の被害はおおむね軽微だったという。
 五十子教授は「旧基準の建築物でも、避難所となる学校など公共施設の耐震化は進んでいる。課題は民間建築物の耐震化だ」と指摘した。店舗、旅館など不特定多数が利用する建築物で、改修を諦めるケースが見られるという。
 その上で「技術的に十分な補強を施せる工法があっても使われていない。国や自治体による改修費補助の増額、税制優遇措置、保険掛け金の引き下げといったインセンティブ(動機付け)を導入してはどうか」と助言した。


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2016年04月28日木曜日


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