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<福島原発事故>保安院元幹部「不起訴」

 東京電力福島第1原発事故を招いたとして業務上過失致死傷容疑で告訴・告発され、東京地検が不起訴処分とした国の旧原子力安全・保安院元幹部と、東電の津波対策担当社員の計5人について、東京第1検察審査会は28日、いずれも「不起訴相当」とする議決を公表した。
 未曽有の事故を巡り、安全規制を担った「官」が刑事責任を問われる可能性は事実上なくなった。東電側では、勝俣恒久元会長(76)ら旧経営陣3人が今年2月に強制起訴されている。
 議決は14日付。5人は2009年当時の保安院の森山善範審議官ら3人と東電社員2人。議決では、森山氏ら3人は、原子炉建屋の敷地高である10メートルを超す津波に襲われることを具体的に予測するのは不可能だったと過失を認めなかった。
 東電社員2人は08年3月に津波の高さが最大15.7メートルになるとの試算結果を得ており、事故発生を予測できたと認定。だが津波対策の実質的権限は2人から報告を受けた経営幹部にあることから、過失犯が成立する要件の結果回避義務違反はなかったと結論付けた。
 福島県庁で記者会見した福島原発告訴団の武藤類子団長(62)は「原発を推進してきた側と規制する側の責任を問えないのは非常に残念。責任追及を続け、真実を明確にしたい」と語った。


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2016年04月29日金曜日


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