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<E番ノート拡大版>代打起用驚きの数字/「切り札」枡田

今季代打で絶好調の枡田=4月20日、コボスタ宮城

 東北楽天の枡田慎太郎外野手が代打で驚異的な数字を残している。開幕後約1カ月で、代打11打席のうち安打と四死球により8度出塁し、出塁率は7割2分7厘。打率だけでも7打数4安打の5割7分1厘と高水準だ。試合終盤、勝敗に直結する重圧の中で結果を出すのは難しいが、梨田監督は「勝負どころの切り札」と頼りにする。チーム内でも「近いうちに『代打の神様』と呼ばれそう」との声が出始めている。
積極性と選球眼
 枡田は初球から狙う積極性と、追い込まれても粘れるしぶとさの両方を持ち合わせる。「自覚はないが、先発より一打席に集中する代打が向いていると言われる」と枡田。投手の映像分析をした上で、出番までに心身の状態を高めていく。
 初球で決めたのが4月27日の日本ハム戦、2点を追う九回1死一、二塁で、抑えの増井に対した打席。相手は得意の落ちる変化球で初球から打ち取りに来たが、枡田は思い切り引っ張り右前へ。二走をかえした。変化球に絞る根拠がなければ、2ストライクまでは速球を狙いたいのが打者の心理。だが、失投を見逃さなかった。
 一方、粘ったのが4月9日の日本ハム戦、1点差の七回2死満塁での打席。微妙な判定もあり2球で2ストライクに追い込まれたが動揺せず、持ち前の選球眼で続く4球を見定めて押し出し四球を選び同点とした。
 2006、07年には年間4割近い得点圏打率を誇り、「必殺仕事人」と呼ばれた高須(現DeNA2軍チーフ打撃コーチ)がいた。現在2打点にとどまる枡田が高須の領域に近づくために、「欲を出してボール球に手を出さないこと」と考える。4月29日オリックス戦、同点の八回1死満塁で代打で出たが、打者有利のカウントから内角のボール球を打ち、一飛に。犠飛になる外野への飛球を打つという最低限の仕事ができなかったからだ。
<「まだ枯れない」>
 入団以来将来の主砲候補とされ続けた高卒11年目。銀次とともにはえ抜きの最古参野手だが守備がやや不得手なのと、けがをしがちな面もあり、規定打席に達したことがない。「やっと仕事場を見つけたな。先発に戻れるくらいに結果を出せよ」。1日までの試合地京セラドーム、09年まで東北楽天の1軍コーチで、現オリックスの佐竹外野守備走塁コーチからハッパを掛けられた。これも受けて記者に語った言葉に28歳の意地がにじむ。
 「先発でないもやもや感もあるが、まずは代打らしく打席に集中したい。外野の間を抜くような決勝打を打ったら、打席数の多い先発以上の充実感もあるだろうから。28歳、まだ枯れる年じゃないですよ」(金野正之)

 ◇枡田の今季代打成績
      対戦球団   投手   結果   打点  勝敗
3月26日 ソフトバンク バンデン 四 球  0   △
 4月5日 オリックス  佐藤峻  右安打  0   ○
   9日 日本ハム   高 梨  四 球  1   ●
  13日 ロ ッ テ  西 野  見逃三  0   ●
  17日 ソフトバンク  森   右安打  0   ●
  19日 オリックス  岸 田  二安打  0   ●
  20日 オリックス  塚 原  四 球  0   ○
  23日 西  武   牧 田  死 球  0   △
  24日 西  武   岡本洋  空三振  0   ●
  27日 日本ハム   増 井  右安打  1   ●
  29日 オリックス  塚 原  一 飛  0   ○


2016年05月03日火曜日


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