青森のニュース

津波で米に漂着の鳥居 青森に里帰り再建

再建された鳥居。手前の2基の笠木などが米オレゴン州から返還された
米オレゴン州の海岸に漂着し、八戸に戻ってきた鳥居の笠木部分=2015年10月3日(八戸市博物館提供)

 東日本大震災の津波で流され、八戸市鮫町の大久喜漁港にある神社から約7000キロ離れた米国オレゴン州に漂着した鳥居2基が返還され、元の場所に再建された。現地で2日に開かれた式典にはオレゴン州の関係者らも参加し、遠く離れた沿岸地域の縁をつないだ鳥居の里帰りを祝福した。
 再建された鳥居は漁港内の厳島神社に奉納されていた。もともと3基あったが、震災で全て流失し、このうち2基の笠木部分が2013年3〜4月、オレゴン州の海岸に漂着した。
 州の依頼で鳥居を保管した「ポートランド日本庭園」の文化・技術主監内山貞文さん(61)が「どうにかして里帰りさせたい」と被災3県の情報を集め、14年7月に奉納者を突き止めた。国内外30社を超す企業などの協力で昨年9月に横浜港に到着。その後、八戸に戻り修復が進められていた。
 式典はポートランド日本庭園と八戸市などが主催。小林真八戸市長や地元の関係者ら65人が出席した。
 日本庭園のスティーブ・ブルーム最高経営責任者(CEO)は「漂着時は持ち主が見つかるとは思わなかった。これを契機に地域同士の友好関係を育みたい」とあいさつ。州議会のジェニファー・ウイリアムソン議長はケイト・ブラウン州知事の祝辞を読み上げた。
 鳥居奉納者の一人の高橋政典さん(68)は「5年前は諦めていたので手元に戻り、再建できたことに驚いている。奇跡的な出来事を後世に伝えていきたい」と笑顔を見せた。


2016年05月03日火曜日


先頭に戻る