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津波被災の海岸林再生に10億円 寄付募る

クロマツの苗木を植えるプロジェクト関係者

 東日本大震災で津波が押し寄せた宮城県名取市沿岸部で、海岸林の再生プロジェクトに取り組む公益財団法人「オイスカ」(東京)が、プロジェクトを続けていくための寄付を募っている。10年間で50万本植える計画は折り返しに入ったが、植樹後も手入れなどに費用がかかるため、総額10億円が必要という。
 プロジェクトは県産のクロマツを種から育て、2020年までに苗木50万本を沿岸部の100ヘクタールに植える計画。被災した他市町では林野庁が復旧工事として実施しているが、名取市内(5キロ)は市民らが自分たちで再生を試みている。
 これまで25ヘクタールに13万本を植え終え、取り組み自体は順調だが、課題は先を見越した活動経費集め。植樹は20年までに終わるが、その後も下草刈りや、つる切りなど育林に13年間かかる。20年まででも育苗や造林などの費用が要るため、33年までの経費として10億円を集めるのが目標だ。
 オイスカは企業や個人からの寄付で、今年1月末現在で約4億540万円を集めた。植樹が続いている間は注目されても、地味な育林期間を考えると少しでも支援の輪を広げておきたいという。
 オイスカの統括の下、苗木育成に取り組む名取市海岸林再生の会の鈴木英二会長は「津波で失って初めて分かったが、海岸林は潮や砂を防ぎ、キノコなどの食べ物まで提供してくれていた。再生のため善意を寄せてほしい」と話す。
 オイスカは21日、1万本の苗木を植える植樹祭を現地で開く。寄付と植樹祭の連絡先はオイスカ03(3322)5161。


2016年05月05日木曜日


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