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<おくりびと>ロケ地建物前にカフェオープン

旧割烹「小幡」前に開設されたカフェ

 映画「おくりびと」のロケ地として知られる山形県酒田市の旧割烹(かっぽう)「小幡」前に、「日和山カフェ」が6月末までの期間限定でオープンした。老朽化で存続が危ぶまれる地域の宝の活用策を探ろうと、酒田市障がい者自立支援協議会が企画した。障がい者も店頭に立ち、市街地のにぎわい創出に一役買う。
 小幡がある日和山周辺は藩制期から大正期にかけ、交易で栄えた歴史を持つ。往時のにぎわいを演出しようと、カフェには野だて傘が立ち、店員が着物姿で出迎える。
 建物内には入れないが、平日の日中に軒先や敷地にテントや客席を設け、就労支援事業所の利用者が焼き菓子などを販売する。近くの日和山公園で催しが開かれる際は、コーヒーや玉こんにゃくも提供する。
 実際に運営を担うNPO法人「あらた」の斎藤緑代表理事は、「世界的な映画の象徴である建物が、ただ朽ちていくのはもったいない。障がい者が生き生きとしながら、街のにぎわい創出の一助になれたらいい」と話す。
 小幡は明治期の建設とされる木造2階の本館、3階の洋館、土蔵からなる。米アカデミー賞外国語映画賞を受賞した「おくりびと」で、主人公が働く「NKエージェントビル」として用いられ、一時は年間12万人近くの観光客が訪れた。
 だが建物の老朽化を理由に、所有者の酒田市は2013年度末で一般公開を中止した。市は今年6月に始めるワークショップなどで市民の意見を聞き、建物を残すかどうかを含め、敷地の活用方針を決める。


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2016年05月07日土曜日


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