岩手のニュース

<金色堂>輝く復興祈願

瀬美温泉の駐車場に置かれた金色堂と、菊池悦子社長=北上市和賀町
菊池静さん

◎大船渡の菊池さんが模型制作

 岩手県北上市夏油高原温泉郷の旅館「瀬美温泉」に、世界遺産・中尊寺(岩手県平泉町)の金色堂の模型が登場した。経営者の親類に当たる大船渡市の建設会社員、菊池静さん(53)が、工事現場などで出た廃材を再利用して制作した。東日本大震災から復興途上の被災地を忘れないでほしいとの願いを込めた。

 模型は2メートル四方、高さ2.5メートル。パイプ、角材などの建設資材のほか、ざる、空き缶などで形を作り、金色の塗料スプレーで金色堂に仕立てた。昨年夏に作り始め、今年2月に完成した。大船渡市の中学校や仮設商店街に飾った後、4月1日に瀬美温泉に移した。
 模型は2代目。初代は平泉の世界遺産登録に向け、機運を盛り上げようと作った。2008年の登録延期後は大船渡市の高台にある会社の資材置き場にあったため、震災被害を免れた。
 11年5月、津波で被災した同市の国道45号沿いに設置。世界遺産登録後の同年9月から瀬美温泉に置いたが、雪で屋根が壊れて使えなくなった。震災5年を機に、金の産地で平泉の黄金文化を支えた大船渡市など気仙地域を見直そうと2代目を制作した。
 菊池さんは「10月の岩手国体や観光で訪れる人が、被災地に思いをはせるきっかけにしたい」と話す。
 瀬美温泉は10月末まで、玄関前の駐車場に模型を置く。夕方から夜に照明を当てる。菊池悦子社長(66)は「さい銭を上げたり、拝んだりするお客さまもいて反応は上々。新たな魅力につながればいい」と期待する。


2016年05月08日日曜日


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