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<ババヘラアイス>販売員の確保に異変

お客と気さくに会話をしながらババヘラアイスを売る女性

 秋田名物の氷菓「ババヘラアイス」を販売する中高年女性の確保が難しくなりつつある。販売会社の一つは約10年前のピーク時に比べ4割近く減少した。背景には高齢夫婦のみの世帯の増加があり、夫の世話のため、やる気があっても仕事を辞めざるを得ないケースが増えている。
 「ババヘラ」の呼称は、カラフルなパラソルの下で女性(ババ)が金属製のヘラでアイスを盛って売ることにちなむ。現在は7社が営業。販売員に年齢制限はなく、50〜80代の女性がパートで働く。
 販売員の確保に異変が生じたのはここ10年ほど。最大手の進藤冷菓(男鹿市)の場合、10年前に約50人いた販売員は現在、約30人。ここ2、3年は毎年2、3人を新規雇用する一方で、ほぼ同数が辞めている。
 進藤博永社長は「家族構成が変わり、女性にやる気があっても仕事を続けられない」と指摘する。3世代同居が多かったころは、夫が体調を崩しても他の家族が面倒を見てくれた。今は高齢者のみの世帯が増えたため、仕事の継続が難しくなっているという。
 進藤社長は「今の販売員が辞めた場合、代わりの人を確保できるかどうか」と懸念する。
 別の会社でババヘラ歴11年という女性(66)は「この仕事が好きで続けている。朝早く、帰りが遅いので、家族の理解や協力がないとできない」と話す。
 行楽地や催し物会場、国道沿いで年配の女性が1人でババヘラアイスを売る姿は秋田の風物詩になっている。販売員が減ると売り上げが多い場所に偏る恐れもある。進藤社長は「『国道沿いで見掛けたら幸運』と言われる日が来て、それを付加価値にすることも考えなければならないかもしれない」と話す。


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2016年05月10日火曜日


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