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<原発事故>広野町、町民に10万円給付

 東京電力福島第1原発事故で一時、全町避難した福島県広野町は9日、原発事故の賠償格差是正と生活再建支援策として、町単独事業で、全町民を対象に1人10万円を現金給付する方針を明らかにした。同時に県の交付金5億円を活用し、1人10万円分の地域振興券を配布。プレミアム付き商品券も販売する。町議会全員協議会で説明した。
 県によると、被災者支援で、自治体が現金を給付するのは県内初とみられる。12日の町議会臨時会に関連予算を提案する。
 10万円は電気・水道料金などの支援名目。給付対象は原発事故時の町民で、ことし4月1日現在の住民基本台帳登録者。この間に対象者と結婚した人、生まれた対象者の子も加える。計5100人と見込まれ、5億1000万円を財政調整基金から取り崩す。
 振興券も対象者は同じで、町内の商店や事業所で使える。現金の給付、振興券の使用開始はともに7月1日をめどとする。プレミアム商品券は、国の交付金を原資とする県の事業再開支援事業で、町は県から交付金を受け、1万5000円分の買い物ができる1万円のセットを販売する。
 広野町は第1原発から20〜30キロの旧緊急時避難準備区域で、精神的賠償が2012年8月で打ち切られた。18年3月まで賠償が続く避難区域(帰還困難区域を除く)などと差が大きく、町は国などに是正を求めていた。
 遠藤智町長は「賠償の不平等を解消すべく要請活動を展開してきたが、同等の賠償は実現不可能との結論に達した。今後は格差是正と生活再建を一体と捉え、できる限りの支援をする」と述べた。


2016年05月10日火曜日


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