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<震災5年2カ月>熊本に思いはせ…捜索志願

行方不明者の捜索に当たる鳥丸さん(手前)と杉原さん=陸前高田市

 東日本大震災から5年2カ月の11日、岩手県警大船渡署の行方不明者捜索に、熊本県警から特別出向した警察官2人が参加した。鳥丸清士郎(29)、杉原徹彦(27)両巡査長は熊本地震前の4月1日に着任。地震で傷ついた地元を案じつつ「一つでも多くの手掛かりを見つけたい」と任務に没頭した。
 捜索は岩手県陸前高田市の気仙川河口の旧ヨットハーバーであり、署員15人が活動した。水門新築工事のため埋め立てられる前に、事前に水抜きした底地をスコップや重機で掘った。
 「熊本県警」と記したヘルメットをかぶった鳥丸さんと杉原さん。足元がぬかるむ中、土の塊を手で崩して念入りに捜した。
 2人は被災地支援を志願して同署地域課に赴任。直後に熊本地震が起きた。両親や親類は無事だった。鳥丸さんが勤務していた熊本東署の管内では交通事故が多発し、同僚はほとんど休みなく対応に追われた。県警に連絡を取ると「こっちは大丈夫だから、そっちの仕事をしっかりやってくれ」と逆に励まされた。
 大型連休中、杉原さんは熊本市内でがれき撤去のボランティアに参加した。倒壊した家々を見て、言葉を失った。鳥丸さんは南阿蘇村に母方の実家があるが、交通手段が確保できず熊本行きを見送った。
 11日の捜索で新たな発見はなかった。2人の任期は1年。仮設住宅や災害公営住宅の見守り、行方不明者の捜索を続ける。
 鳥丸さんは2度目の大船渡署勤務。「東北でできることを精いっぱいやりたい。熊本で役立つことがあるはず」と語った。


2016年05月12日木曜日


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