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<参院選宮城>野党共闘 透ける温度差

 夏の参院選に向けて東北5県で野党共闘が成立する中、原発再稼働や環太平洋連携協定(TPP)、消費税増税などの主要政策を巡り、党間のスタンスの違いが見え隠れしている。各党とも「安倍政権打倒」を最優先に折り合いをつけた格好だが、有権者には分かりづらさが残る。全国に先駆けて野党共闘が実現した宮城県の実情を見た。

<原発再稼働>
 宮城県内では、東北電力が東日本大震災後から運転停止中の女川原発(女川町、石巻市)について、2017年4月以降の再稼働を目指している。共産、社民両党は再稼働反対や廃炉を明確に主張する。
 両党県組織が2、3月に民進党県連、統一候補の民進党現職と締結した政策協定では、「原発に依存しない社会の早期実現」という曖昧な表現に落ち着いた。
 民進党は綱領に「原発に頼らない社会を目指す」と掲げ、旧民主、維新両党の政策合意でも「30年代の原発稼働ゼロ」の方針を盛り込んだ。再稼働は責任ある避難計画の策定などを前提に実質上容認している。
 旧民主党出身の立候補予定者はこれまで東北電力労組の支持を受けており、今回は反原発の市民団体も加わる。民進党県連の関係者は「選挙戦では協定以上のことには踏み込まない。『原発に依存しない』とは、原発をやめることと同じではない」と含みを残す。

<TPP、消費税増税>
 民進党は「安倍政権が進めた交渉内容では国益が守られない」「アベノミクスの失敗がもたらした現在の経済状況下で、さらなる増税は容認できない」と強調。ともに反対の共産、社民両党に歩調を合わせる。
 TPP交渉への参加検討や消費税率の段階的引き上げは、旧民主党が政権与党だった時代に推進した経緯がある。民進党に看板は変わったが、基本政策のぶれや、党内にくすぶる意見の相違を指摘する声がある。
 共産党宮城県委員会は「安全保障関連法の廃止と立憲主義の確立で結束し、安倍政権にノーを突き付ける。個別政策は緩やかな幅広い合意で臨む」と大同小異を強調する。
 社民党県連は「当面の課題にどこまで一致できるかが重要で原発やTPP、消費税にしても基本的な部分は重なる」との認識を示し、「安倍政権への危機感が、共闘の大きな推進力になっている」と説明する。


2016年05月13日金曜日


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