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<Eカルテ>山村宏樹/救援陣立て直し急務

 東北楽天は全日程の4分の1に当たる36試合を終え、15勝19敗2分け。借金生活が続いているのは救援投手陣の不調に起因する。
 チーム救援防御率は12日時点で12球団最悪の6.34。終盤に失点し、落とす試合が多く、立て直しは急務だ。先発陣は安定しているため、この穴をふさげれば借金を返す戦いができる。

<福山と青山が誤算>

 誤算は福山と青山の両右腕。福山は4敗し、防御率4.02。青山も3敗し、同8.79と精彩を欠く。球が高く、球速も出ていない。昨季は共に60試合以上を投げた。梨田監督は登板過多を心配していたが、悪い予感が的中してしまった。
 中継ぎの柱2人を外すわけにはいかない。例年であれば、交流戦に入る6月ごろから調子を上げる。調整法を工夫し、復調のきっかけをつかんでほしい。
 抑えの松井裕は17試合で11失点し、昨季ほどの安定感がない。空振りが取れず、走者を出してから粘りが足りない。春季キャンプでの調整に失敗したと言っていい。昨季は先発をするつもりでしっかり投げ込みしてきたが、今季は球数を抑えたのだろう。フォームを固め切れていないようだ。
 けが人が相次いだ野手陣では聖沢や後藤が見事に穴を埋めたが、救援陣にはそのような存在がいなかった。ここ数年、福山、青山に次ぐ投手を整備できなかったツケが回ってきた。追い掛ける展開で2人に頼り過ぎず、若手を起用し、経験を積ませたかった。
 現在は共に3年目の浜矢、横山がチャンスをもらっている。セットアッパーを任されるようになるには、追い掛ける展開で相手の勢いを止め、流れを引き寄せられるようにならないといけない。点差に関係なく、ゼロで戻ってくる精神的な強さを見せてほしい。
 救援陣の状態は今が最も悪い。「俺が止めてやろう」という気持ちが力みにもつながっている。ただ、このままシーズンが終わることはない。抑える力があるから、終盤の大事な回を任されている。そう自信を持って投げてほしい。

<先発陣は予想以上>

 一方、先発陣はよく頑張っている。先発防御率3.26はリーグトップ。平均投球回は6.53と役目を果たしている。辛島の離脱はあったが、開幕前の予想以上の出来と言える。リードを守り、逃げ切る形が整えば、勝ち星は自然と付いてくるはずだ。
 首位ソフトバンクに8.5ゲーム差をつけられたが、シーズンはまだ序盤。順位は気にしなくていい。できれば勝率5割に戻し、交流戦を迎えたい。

[やまむら・ひろき]スポーツコメンテーター。山梨県出身。山梨・甲府工高から95年、ドラフト1位で阪神入団。近鉄を経て05年、分配ドラフトで東北楽天に移籍。右の中継ぎとして活躍し、12年に引退。通算成績は225試合で31勝44敗2セーブ、防御率5.01。40歳。


2016年05月14日土曜日


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