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<熊本地震>古里復興へ物資届ける

熊本ベースキャンプで、支援物資を確認する村上さん(右)と松岡さん

◎宮教大・村上准教授 八代に支援拠点

 4月14日の前震から1カ月となった熊本地震で、宮城教育大准教授の美術家村上タカシさんが、出身地の熊本県八代市に支援拠点「MMIX LAB(ミミックス ラボ)熊本ベースキャンプ」を開設した。村上さんは東日本大震災でも被災地支援を展開。今回は地元の同級生の協力を得て物資の提供に奔走する。

 「仙台から約1500キロ。やっと着いた」。八代市のベースキャンプに12日、車で到着した村上さんがほっとした表情を見せた。自宅を開設場所に提供した高校時代の同級生松岡徹さん(54)が笑顔で出迎えた。
 宮城県産のコメ100キロ、サンマの缶詰42ケースなど満載の支援物資を運んだ車は、他の支援団体から提供された。今後、熊本での物資の配送に使う。
 村上さんは熊本地震発生時、仙台市にいた。「熊本は過去に大きな地震がなかったため、ただ事ではないと感じた」と振り返る。
 震災では代表を務める芸術文化活動法人「MMIX LAB」を通じ、被災した石巻市などに物資を届けた。当時の経験から「災害の初期段階は活動拠点が必要だ」と判断。地震後すぐに松岡さんに連絡し、キャンプの代表になってもらった。
 大きな被害を免れた松岡さんの自宅1階の空き店舗が物資の保管場所。10人程度が寝泊まりできる2階の居宅の一部をボランティアに開放し、物資を配送してもらう考えだ。
 「被災地の細かいニーズに応えるため、現地キャンプは重要だ」と村上さん。震災では指定外の避難所や避難者が少ない施設に行政の支援が届かないという課題があった。「そういう所にこそ民間が支援すべきだ」と言う。
 被害が比較的小さかった八代市を拠点に、宇土、宇城両市などの小規模な避難所や高齢者介護施設などで物資を配る。松岡さんが必要な物資などの情報を集め、村上さんが震災でつながりができた支援団体に物資提供などを呼び掛ける。
 4月17日のキャンプ開設以来、これまで全国から11人が宿泊し、支援活動に参加した。今後は県外からのボランティアの増加が見込まれ、活動の幅が広がることを期待する。
 村上さんは仙台と熊本を行き来しながら息の長い支援を目指す。2人は「可能な限り支援を続け、古里の復興を進める」と力を込めた。(報道部・畠山嵩)


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2016年05月14日土曜日


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