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<Eカルテ>仁村徹/茂木の存在 いい刺激に

仁村徹ヘッドコーチ

 攻撃は手堅く点を取る形に変わりつつある。オープン戦ではエンドランなど積極的に動いた。だが今は競った試合が多いから犠打で走者を得点圏に送ったり、スクイズで1点を奪うような作戦を使わざるを得ない。選手たちもこの点を意識して練習しているため、犠打の失敗は少なくなっている。
 今季は銀次を攻撃的な2番打者として据える構想だったが、いきなり崩れた。3番の松井稼頭央が3月29日のロッテ戦の外野守備で右膝をけがしたため、銀次が急きょ3番に回った。4月前半には主力の藤田一也、今江敏晃が試合中の負傷で相次いで離脱。米大リーグ通算162本塁打の新外国人ゴームズ(6日に退団)は結果が出なかった。
 その苦しい時期に、攻撃陣では外野から三塁に回したウィーラー、ベテランの後藤光尊、打撃好調の聖沢が補ってくれた。チーム打率2割6分9厘は現在リーグトップタイだが、なかなか得点に結びつかない試合もある。エース則本昂大ら先発投手は頑張って試合をつくってくれているので、打線がうまくつながってほしい。
 銀次は3割9分4厘と出塁率こそ相当高いが、今も打率2割5分4厘で、開幕から四球で出塁するのがやっとという状態が続いていた。だが、ここ最近は打順を3番から6番などに変え、安打が増えて復調の兆しを見せている。本人に「(開幕から)2カ月は我慢するよ」と話していたが、そろそろ結果を出してもらわないと困る。予定より早く1軍に復帰してくれた藤田と今江、そして銀次を含めた3人が本調子になれば打線の心配はなくなる。
 予想以上の働きをしているのが新人の茂木栄五郎だ。プロ入りまで経験が少なかった遊撃の守備は問題なくこなしている。ゴールデングラブ賞を取れそうなほどの出来だ。5月8日のソフトバンク戦では先発武田翔太の落差の大きいカーブを各打者が打ちあぐねる中、見事に捉えて二塁打にした。苦しい時にこそ頑張れるのがいい。打てない時、守備でミスをした時はベンチでいつも悔しそうにしているし、茂木の存在はチームにとって、いい刺激になっている。
 開幕前の3月に左手首のけがで出遅れた新外国人のアマダーは、早ければ交流戦中の6月上旬に合流できる見込み。日本でのプレーは初めてで戦力としては未知数だろう。当面は現在の先発選手中心の戦いが続くことになってくる。(東北楽天1軍ヘッドコーチ)

[にむら・とおる]61年12月26日生まれ、埼玉県出身。東洋大から84年にドラフト2位で投手として中日に入団。2年目に打者転向。96年にロッテへ移籍し、翌年引退した。98年から中日で2軍監督、1軍ヘッドコーチなどを務め、04年からスカウト。10年に東北楽天の2軍監督に就任。1軍作戦コーチなどを歴任し、今季から1軍ヘッドコーチを務める。背番号80。


2016年05月17日火曜日


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