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<東北地銀>貸出金利息の減少止まらず

 東北の地方銀行、第二地銀11行2グループの2016年3月期決算は、全行で黒字を確保した。一方、本業の貸出金利息収入は減少に歯止めがかからず、各行トップは決算発表の記者会見で危機感を示した。国債など有価証券利息配当金の増加幅も、日銀が導入したマイナス金利の影響で鈍化傾向がうかがえた。
 各行の預金と貸出金の残高、貸出金利息収入、有価証券利息配当金は表の通り。貸出金残高は9行2グループで増えたが、貸出金利息収入は全行で前期より減った。有価証券利息配当金は3行が減少。7行1グループは増加幅が前期より縮小した。金融緩和に伴う低金利競争や年明けからの株安が影響した。
 2月導入のマイナス金利は17年3月期に大きく影響するとみられる。みちのく銀行(青森市)の高田邦洋頭取は「調達コストの低下以上に、貸出金利収入が減ることは避けられない」と厳しい見方を示す。山形銀行の長谷川吉茂頭取は「マイナス金利が続けば日本の金融機関はいずれ赤字になる」と指摘した。
 貸出金利息と有価証券による収入が悪化する中、各行は新たな収益策に生き残りを懸ける。北都銀行(秋田市)の斉藤永吉頭取は「再生可能エネルギー事業など一定の手数料が取れるプロジェクトファイナンスを伸ばす」と語った。
 大東銀行(郡山市)の鈴木孝雄社長は「海外送金や貸金庫など、低金利や景気変動に左右されにくいフィー(手数料)ビジネスに注力する」、北日本銀行(盛岡市)の佐藤安紀頭取は「米国を中心とした外債投資に積極的に切り替える」と話した。
 東邦銀行は昨年4月に証券子会社を設立し、手数料収入の確保を狙う。北村清士頭取は「資金利益に並ぶ収益の柱を構築できるかで差が出る」と強調。来年4月に証券子会社を設立する七十七銀行の氏家照彦頭取は「多様なニーズに応えるため、グループで総合金融を提供したい」と述べた。


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2016年05月20日金曜日


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