山形のニュース

<トラフグ>庄内浜の水揚げ急増 産地化に力

飲食業者らがトラフグの調理方法を学んだ講習会=鶴岡市

 庄内浜の魅力を高めようと、地元漁業者や山形県がトラフグの産地化に力を入れている。2007年に始めた栽培漁業が実を結び、水揚げは3倍以上に急増。首都圏を中心に販路が広がる。関係者はフグ料理になじみの薄い庄内地域の飲食店での提供にも力を入れ始めた。
 鶴岡市で今月初旬に開かれたトラフグ料理の講習会。漁業者や飲食業者ら約20人が参加し、「ミシュラン」ガイド二つ星を獲得した東京の懐石料理店店主の赤塚真一さん(59)=新庄市出身=から、生け締めやフグのうま味を増す熟成方法を学んだ。
 赤塚さんは「温暖化の影響か、北日本のフグの味が強くなり、おいしさを増してきている。外国人観光客にも人気があり、漁獲量が増える冬季にはメインの魚種として使ってみてはどうか」と提案した。
 庄内浜では、はえ縄漁師でつくるトラフグ研究会が県と連携して稚魚の育成や放流を続けてきた。トラフグは放流域内での定着率が一般魚種に比べて高く、昨年の水揚げは5.9トンと栽培漁業の開始時と比べて3.4倍にまで増えた。
 庄内地域ではトラフグを食べる習慣がなかった。鶴岡市の日本料理研究会で代表を務める土田常雄さん(64)は「トラフグは下処理に手間がかかる割には、客からの需要が少なかった」と言う。
 そのため、地元市場に出回るフグの量は限られ、大半が首都圏や新潟方面に出荷されてきたが、土田さんは「地元で取れる高級魚として普及を図れば、庄内の魅力向上にもつながるのではないか」と言う。
 講習会を主催した県庄内総合支庁は今後も勉強会などを開き、フグ食文化の定着を図る方針。
 飛塚弘・庄内支庁産業経済部長は「今年9月には庄内で全国豊かな海づくり大会が開かれる予定で、注目度も高まる。地元のトラフグ料理に磨きをかけ、庄内観光の目玉の一つに育てていきたい」と話している。


関連ページ: 山形 経済

2016年05月20日金曜日


先頭に戻る