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基準値超の汚染牧草焼却 2万ベクレル超も

 東京電力福島第1原発事故で発生した放射性物質を含む廃棄物処理を巡り、環境省と岩手県一関市が2012年から13年にかけて市内の大東清掃センターで、国の基準値を上回る汚染濃度の牧草を燃やしていたことが、20日分かった。市民の反発を受け、市は基準値以下の牧草の混焼を中断している。
 放射性物質の濃度が1キログラム当たり8000ベクレルを超える農林業系廃棄物は、原則的に国が指定廃棄物として処理する。市農林部によると、12年2月〜13年3月、環境省から受託した実証事業として汚染牧草約1600トンを焼却し、灰を東山清掃センターに埋設した。
 焼却前の牧草ロールを測定した結果、最大で1キログラム当たり2万100ベクレルを検出し、1万ベクレルを超えるサンプルも相次いだ。平均値は1660ベクレルだった。
 市は、基準値越えの牧草を指定廃棄物とせずに、混ぜる一般ごみの量を増やして燃やした。焼却灰や煙の汚染濃度、最終処分場周辺の空間線量に異常は確認されなかったとしている。
 基準値以下の牧草の混焼を来週再開する市の方針に対し、地元住民グループは「詳細な説明がない。事実を隠蔽(いんぺい)した人体実験だ」と反発している。
 環境省指定廃棄物対策チームは「8000ベクレル超は福島県内の仮設焼却炉でも処理しており、安全性を丁寧に説明したい」と話した。


2016年05月21日土曜日


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