福島のニュース

<井戸沢断層>地震の怖さ 後世に

天然記念物に指定された井戸沢断層を説明する蛭田さん

 いわき市の井戸沢断層は、東日本大震災の大規模余震で大きな被害を受けた田人地区の住民組織「田人地域振興協議会」が保存活動を展開し、天然記念物の指定につながった。
 協議会は「地震の怖さを伝えよう」と、2012年7月に保存に乗り出した。13年から毎年、地震の発生した4月11日午後5時16分に断層の見える場所にイチョウを1本ずつ植樹。脇に地震の規模などを刻んだ石柱を建てている。
 13年7月に文化財指定を市教委へ申請。15年10月には県立博物館(会津若松市)などと、天然記念物とは違う地点で断層の断面を2枚はぎ取った。1枚は今年2〜3月、博物館で「震災遺産」として展示された。もう1枚は6月、地区の中学生や住民が展示可能な形に仕上げ、地元で披露する予定だ。
 市の支所や公民館が入る「田人ふれあい館」には、写真などの展示コーナーも設けられている。
 協議会長の蛭田秀美さん(65)は「今回の熊本地震でも言われているが、5年前も田人で大きな地震が起きるとは思っていなかった。予期せぬ災害がいつどこで起きてもおかしくない、人ごとではないということを、断層の保全や展示で伝えたい」と話した。


関連ページ: 福島 社会

2016年05月22日日曜日


先頭に戻る