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<G7仙台>多彩な催し 警備と生活どう両立

プレスセンターに設けた仙台市のPRブースで牛タンシチューを受け取る外国人記者ら。会議の成功を次にどうつなげるかが問われる=21日、太白区秋保町の岩沼屋

◎検証(下)成果と課題

<会議誘致に弾み> 
 「われわれの力をストレートに伝える有力な武器になる」
 21日、仙台市太白区の秋保温泉で開かれた先進7カ国(G7)財務相・中央銀行総裁会議の閉幕後の記者会見で、奥山恵美子市長は手応えに笑みを浮かべた。
 市は国内トップクラスのコンベンション都市を目指し、2018年に年250件の国際会議開催を目標にする。全国10位の80件だった14年の3倍超という高いハードルだが、15年の国連防災世界会議と今回のG7会議の開催実績で誘致に弾みがつくと期待する。
 青葉区の仙台国際センターなど市中心部が会場だった防災会議と、自然豊かな秋保温泉で開かれたG7会議。多彩な開催スタイルを示せたことは大きな成果と言える半面、新たな課題を残した。

<もてなし充実を> 
 「検問で店に客が入らず商売上がったりだ」
 「ちょっとした買い物をするのも不便だ」
 検問が始まった18日から会議閉幕までの4日間、秋保地区の住民や商店主からは警備に伴う日常生活への影響に不満の声も出た。宮城県警は全国からの応援を得て最大2800人態勢で検問や交通規制などを実施し、テロなどの事態を防いだ。郊外でアクセス道が限られる地域の特性も功を奏した。
 県警サミット対策課は「会場が市中心部になれば検問も増え、住民への負担が大きくなる」と指摘。市中心部で重要会議が開かれる場合、警備と市民生活をどう両立させるかは未知の領域だ。
 仙台、東北へのインバウンド(訪日外国人旅行客)誘致も試行錯誤の段階にある。観光庁によると、15年の外国人延べ宿泊者数は東北6県で計59万1740人。各県とも前年比2桁増と大幅に伸びたが、まだ国内全体の0.9%にすぎない。
 G7会議で来仙した外国人からは「英語の案内表示が少ない」(イタリア人)「公衆無線LAN『WiFi(ワイファイ)』など通信環境を整えてほしい」(ドイツ人)といった注文が相次いだ。
 「おもてなし」充実への次の一手が問われる中、宿泊施設には変化の萌芽(ほうが)もある。プレスセンターとなった温泉旅館「岩沼屋」の橘真紀子専務は「外国人客に積極的でなかった従業員が『外国人は感動をストレートに表現してくれる』と笑顔で接するようになった」とG7効果を指摘する。


2016年05月23日月曜日


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