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<リオ五輪>バレー 大舞台導く小さな立役者

ドミニカ共和国戦でレシーブをするリベロの佐藤=20日、東京体育館

 22日まで東京で行われたバレーボール女子のリオデジャネイロ五輪世界最終予選で日本の4大会連続出場の原動力となった仙台市出身のリベロ佐藤あり紗(26)=日立、東北福祉大出=。「五輪に行きたい気持ちをコートの中で前面に出す」と思い切りの良いプレーで何度もピンチを救った。大学まで宮城で過ごした守備の要が地球の裏側で輝こうとしている。
 21日のイタリア戦。あと1セット取れば五輪出場が決まる展開で、相手に連続で2セットを奪われた。「相手が決まったと思うスパイクでも必死で食らい付く」。この間、右手一本でのレシーブ、ベンチに飛び込むのを恐れないプレーで仲間をもり立てた。
 苦しい予選だった。初黒星を喫した17日の韓国戦。相手の強烈なスパイクや巧みなサーブに屈した。「一つのミスで10本取られた感じがするぐらい引きずった」。反射神経の良さと守備範囲の広さが持ち味だったが、自然とプレーが消極的になった。
 出場権獲得に大きく前進した20日のドミニカ共和国戦で本来の動きが戻った。調子がいい時のプレーの映像を何度も見て、「自分を奮い立たせ、相手に強気で立ち向かった」という。我慢強く起用してくれた真鍋政義監督の期待に応えたい気持ちも力になった。
 得点するたびに6人がコート上で輪になると164センチの体がひときわ小さく見える。宮城・古川学園高を経て、東北福祉大4年の時、リベロに転向。「何か自分に取りえはないかと考え、レシーブだったら輝けるかな」。大きな決断を下し、道が開けた。
 2012年に日立入り。左膝の大けがを負い、一時は引退も考えた。昨年代表に呼ばれたが、辞退した。「今は覚悟を持ってバレーボールに打ち込み、楽しんでいる」と表情は明るい。
 五輪出場が決まり改めて感じたことがある。「地元の友人やバレー仲間、ここまで本当に支えてもらった」。小さな背中に大きな期待を背負い、またコートに立つ。(剣持雄治)


2016年05月24日火曜日


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