岩手のニュース

<囲碁>大船渡を聖地に 復興ヘ新たな一手

「囲碁神社」と命名される熊野神社=大船渡市末崎町中森

 岩手県大船渡市の景勝地・碁石海岸にちなみ、同市を囲碁の聖地にしようとする動きが進んでいる。6月中旬に碁石地区の神社1カ所を「囲碁神社」と命名し、国内外の囲碁ファンらの誘客を目指す。関係者は大船渡の全国的な知名度を高め、東日本大震災からの復興につなげる考えだ。
 大船渡市末崎町碁石地区では、大正時代に「石の碁盤」が3面作られたと伝わり、うち2面が所在不明という。それを改めて作り、このうち1面を熊野神社に奉納する計画だ。台座に林海峰名誉天元が記した書を刻み、通称「囲碁神社」と名付ける。もう1面は市に寄贈する。
 奉納と命名の行事は、6月10〜12日にある「碁石海岸で囲碁まつり」の一環。期間中は、震災時に多大な支援を寄せた台湾を含め市外から約300人が訪れる。女流トップ棋士の対局や囲碁入門講座などを実施するほか、競技人口を増やそうと、東北大の囲碁部員や視覚障害のある日台の子どもらも交流する。
 囲碁まつりは2014年に始まり、今年で3回目。「碁石地区復興まちづくり協議会」が昭和の大棋士・故木谷実九段の三男で、囲碁を通じた地域おこしに取り組む神奈川県平塚市の木谷正道さん(68)に協力を依頼。実行委員会を結成した。
 来年度以降も続け、全国の視覚支援学校が集う囲碁大会や世界アマチュア囲碁選手権の開催を目指す。今年7月からは三陸鉄道南リアス線で、揺れても囲碁を楽しめる碁盤の試験的な貸し出しを計画している。
 木谷さんは「大船渡は景観、食など素晴らしい観光資源はあるが、知名度が低く首都圏から遠い。『囲碁のまち』で弱点を克服する」と話す。囲碁まつりの連絡先は実行委事務局090(9856)5146。


2016年05月24日火曜日


先頭に戻る