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<公共工事>山形県 最低入札額を底上げ

 山形県は24日、県発注の公共工事で入札額の下限値となる低入札価格調査基準を現行の90%から92%に引き上げると発表した。実施は7月から。最低入札額を底上げすることで落札価格の上昇を図り、建設労働者の賃金アップを促す。東日本大震災の復興需要の影響で労務単価が上昇した宮城、福島両県に労働者が流出するのを防ぐのが狙い。
 県建設企画課によると、山形県の2016年度の公共工事設計労務単価は1人当たり1日1万8475円と東北で最も低い。大震災の復興需要が続く宮城県は2万1692円、福島県は1万9792円。それぞれ3217円、1317円の開きがある。
 山形県発注の公共事業の不調・不落発生率は、12年度の6.7%から15年度は10.2%に上昇した。県は高い賃金を求めて労働者が県外に流出しているのが大きな要因とみている。
 業界団体からも労働者確保のため、低入札価格調査基準の引き上げを要望されていたという。
 賃上げが実現すると、国が都道府県ごとに毎年定める人件費の積算単価「公共工事設計労務単価」の山形県分も上がる。その結果として、予定価格も上昇するため、賃金上昇の循環を生み出すという。
 吉村美栄子県知事は24日の定例記者会見で「復興事業に加え、東京オリンピック関連工事により人材が一局に集中してしまうことを懸念している。地方創生の観点からも労働者の流出を防ぎたい」と述べた。

[低入札価格調査基準] ダンピング防止のため、入札価格が適正かどうかを判断する基準。基準を下回った場合は積算方法などの合理性について調査対象となるため、実質的に入札価格の下限値となっている。


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2016年05月25日水曜日


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